「ホルモン補充療法を始めたら、楽になるかもしれない」
40歳で治療を始めたとき、私にはそんな期待がありました。
ただ、実際の変化は、思い描いていたものとは少し違います。治療が始まっても、すぐに以前の生活へ戻れたわけではありません。
この記事では、ホルモン補充療法(HRT)を始めて感じた症状の変化と、当時の暮らしや気持ちを振り返ります。
ここに書くのは、私自身の体験です。治療を考えている方や、始めた後の体調に戸惑っている方に、ひとつの経験として読んでもらえたらうれしいです。
ホルモン補充療法(HRT)の効果はいつから?私が感じた変化

私が感じた変化は、本当に少しずつ、緩やかなものです。いつから変わったのか、はっきり線を引けるような経過ではありませんでした。
治療前に悩んでいた症状
治療前につらかったのは、突然、体がカーッと熱くなるホットフラッシュと不眠です。
だるさやイライラも重なり、少しでも楽になりたいという思いで治療を始めました。
すぐに効果が出るのでは、と期待していた
薬を使えば、すぐに症状が和らぐのではないか。治療を始める前は、そこまで期待していました。
それくらい、当時は切羽詰まっていたのだと思います。
けれど、私の場合、治療を始めてすぐにはっきり楽になったわけではありません。
月単位で、少しずつ変化を感じた
正確な時期は覚えていませんが、体のほてりは月単位で少しずつ緩やかになっていったと思います。
「何日目から効果が出た」とは言えないけれど、気がつくと、以前より熱さが軽くなっていた。私が覚えているのは、そんな変わり方です。
ホルモン補充療法でホットフラッシュ・不眠はどう変わった?

HRTを始めた後も、症状ごとに変化の感じ方は違います。ここでは、ほてり、不眠、だるさやイライラについて、当時の様子を振り返ります。
ホットフラッシュは、熱さが少しずつ軽くなった
突然、顔や上半身が熱くなり、服の中に熱がこもったように感じることもありました。
HRTを始めてからの変化を振り返ると、その熱さやつらさは少しずつ和らいだように感じます。
以前のように「このまま熱さが続いたらどうしよう」と思うことが減り、ほてりが起きても、少しやり過ごせるようになりました。
不眠は、HRTを始めてもほとんど変わらなかった
一方、不眠にはほとんど変化がありませんでした。
布団に入ってもなかなか眠れず、何度も時計を確認してしまう。ようやく眠れても、夜中に目が覚めると頭が冴えてしまうこともあり、眠りの悩みは続いていました。
私の場合、ほてりの変化が、そのまま眠りの改善につながったわけではありません。
だるさやイライラには、日によって波があった
だるさは、比較的楽に過ごせる日もあれば、起き上がるのもしんどい日もある。日によって波がありました。
朝から体が重く、身支度だけで疲れてしまい、予定を入れたことを後悔する日もあったのを覚えています。
イライラにも波があり、普段なら気にならないことに反応してしまうことも。
家族との何気ない会話でも余裕がなくなり、仕事で必要なこと以外は人と話さなくなっていきました。振り返ると、少しずつ塞ぎ込んでいくような感覚です。
ホルモン補充療法を始めた後の暮らしと気持ち

体調が安定しない中、思うように動かない体で、仕事や家事をどうにか続けていました。
仕事は「行かなきゃ」と、どうにか通っていた
昔からの性分なのか、休むことには抵抗感や罪悪感がありました。
「行かなきゃ」
その気持ちでどうにか出勤しても、職場内を移動するだけでしんどい日もありました。仕事に行けていることと、以前のように動けることは、別だったのだと思います。
帰宅後は、横になってから家事をしていた
帰宅後は、まず横になって休む。それからでないと、家事に手をつけられませんでした。
もともと使っていたロボット掃除機や食洗機は、「買っておいてよかった」と感じたものです。
食事も、手の込んだ料理を作る余裕がなくなり、炒め物や煮物が中心に。レトルトカレー、冷凍うどん、レトルトソースを使ったパスタなど、すぐに用意できるものを選んでいました。
どうしても無理な日は、夫にお弁当を買ってきてもらうこともありました。
治療への期待と、元通りにならない体の間で
「薬を使い続ければ、楽になるかもしれない」
そんな期待を持ちながらも、体はなかなか元通りにならず、言うことを聞いてくれませんでした。
楽になるのを待ちながら、思うように動かない体で毎日を過ごす。
そのジレンマの中で、どんどん視野が狭くなり、追い詰められていくように感じていたのを覚えています。
治療を始めた後にも、こうした暮らしや気持ちがありました。楽になった部分だけでなく、戸惑いながら過ごした日々も、ひとつの体験として残しておきたいと思います。
同じように治療後の変化に戸惑っている方が、「こんな経験をした人もいる」と感じられたらうれしいです。
不眠がその後どう続き、変わっていったのかは、別の記事で詳しく振り返ります。


コメント